リハビリテーション科
リハビリの料金について
当院では、機能・能力の回復や社会復帰に向け、病棟と連携をしながらリハビリテーションを行っています。退院援助に関しては、家屋調査や家族指導、外出練習を実施し、退院後の生活を視野に入れたリハビリテーションが提供できるよう努力しています。また、当院には訪問リハビリの事業所もあり、必要な方にはご自宅でのリハビリを検討させて頂いております。
<スタッフ構成>理学療法士11名、作業療法士8名、言語聴覚士2名、リハビリエイド2名 (H24.4.1時点)
<診療区分>脳血管1、運動器1、呼吸器1
<対象疾患>脳血管疾患、運動器疾患、呼吸器疾患など幅広く対応しております。透析の設備があるため、糖尿病や慢性腎不全など内科疾患を合併している患者様も多くいらっしゃいます。
理学療法(PT)部門
運動療法
筋力強化や関節可動域練習、バランス練習などを行い、起きる・座る・立つ・歩くなど基本的な動作の改善を図ります。
物理療法
温熱療法・渦流浴・低周波などを用いて筋肉をほぐしたり、血行を改善したりして痛みを和らげます。
装具療法
医師の指示のもと、義肢装具士の方と相談しながら患者様一人一人に合った装具や義肢の作成・調整をしています。
その他
・アドバイスを行います。
作業療法(OT)部門
日常生活動作に関するリハビリ(写真A)
食事、着替え、排泄、入浴などの動作を練習し、より安全で楽にできる方法をアドバイスします。それぞれの患者様に合わせて自助具の作成、福祉用具の選定なども行います。入浴に関しては、手すりのついた実際の浴室で練習を行うこともあります。
家事動作に関するリハビリ(写真B)
リハビリ室には台所や洗濯機などの設備があり、実際の場面で調理や掃除、洗濯などの練習を行います。
創造的活動(アクティビティ)(写真C)
身体機能の改善だけでなく、情緒の安定や趣味の開発などを目的に手芸・張り子・あんでるせん・マクラメ・木工などの活動を提供します。
言語聴覚療法(ST)部門
コミュニケーションに関するリハビリ(左写真)
脳機能に障害を受けると、言葉が出なくなったり、言葉の意味が分からなくなったりする症状が出ることがあります(失語)。そのような方に対して絵カードなどを使って意思を伝える練習を行っています。また、声がかすれたり濁ったりして相手に伝わりにくくなる症状(構音障害)を持つ方に対しては発声や発話の練習をしています。
飲み込み(嚥下)に関するリハビリ(右写真)
食べ物がうまく飲み込めない、むせるという症状を持つ方に対し、飲み込みの練習や食形態(きざみ、ペースト状など)の変更をすることで安全に食事がとれるようにします。
写真はVF検査をしているところです。レントゲン画像で食べ物が気管に流れ込んでいないか確認して、嚥下の安全性を確認しています。
リハビリ開始〜終了までの流れ
更衣プログラム
能力があると判断された患者様には、退院後の生活を想定して日中は普段着、夜間は寝巻に着替えるよう促しています。その際、ご家族に着替えを用意してもらっていますのでご協力お願いします。
排泄プログラム
排尿・排便コントロールが低下している患者様に対して、病棟スタッフと連携してトイレ誘導・排泄チェックを行い、トイレでの排泄の獲得を目指します。
リハビリの料金について
当院では、リハビリ基準を脳血管疾患1、運動器疾患1、呼吸器疾患1で登録させていただいております。それぞれの疾患の料金は下記のようになります。 脳 血 管疾患 ●1単位(20分):245点(廃用症候群 235点) ●発症、手術又は急性増悪から180日間 ●対象者:脳梗塞・脳出血・くも膜下出血・脳腫瘍・脳膿瘍・脊髄損傷・脊髄腫瘍・多発性神経炎・多発性硬化症・末梢神経障害・パーキンソン病・脊髄小脳変性症・高次脳機能障害・聴覚言語機能障害・先天異常に伴う構音障害・廃用症候群など 運 動 器 疾患 ●1単位(20分):175点(運動器不安定症 170点) ●発症、手術又は急性増悪から150日間 ●対象者:上・下肢の複合損傷、脊椎損傷による四肢麻痺、関節の変性疾患、関節の炎症性疾患など 呼 吸 器疾患 ●1単位(20分):170点 ●発症、手術又は急性増悪から90日間 対象者:肺炎・無気肺・肺腫瘍・胸部外傷・ COPD・気管支喘息など 加 算 ●早期リハビリテーション加算: 1単位(20分)75点(発症から14日以内) 1単位(20分)30点(発症から15日以上30日以内) ●実施計画書:月1回 300点
ご不明な点などございましたら医事課までお問い合わせください。
リハビリの見学について
見学はリハビリ担当者に相談のうえ可能です。但し、リハビリの内容によってはご遠慮いただく場合がありますので担当者にお尋ねください。
患者様の現在のリハビリの進行具合の確認のため、今後のリハビリ計画の説明もありますので月に一度は必ずリハビリの見学をお願いします。
リハビリの目的とそれに伴うリスクについて
リハビリは、患者様の身体・認知機能や日常生活動作能力などの向上を目的にしています。このため、転倒の危険性もあり、患者様ご自身が難しいと感じる課題を行うこともありますが、安全面の配慮と身体状況・能力を把握した上でのリハビリ提供をいたしますのでご了承ください。